自立支援医療制度とは|対象疾患・対象者と申請の流れを解説

精神疾患や身体障害などにより、継続的な治療が必要な方の医療費の自己負担を軽くする公的な制度です。

心や体の障害の治療は長期にわたることが多く、医療費の負担も大きくなりがちです。自立支援医療制度は、そうした患者さんやご家族の経済的負担を軽減するための制度です。

スポンサーリンク

自立支援医療制度とは(制度の概要と対象について)

自立支援医療制度は「障害者総合支援法」に基づく公費負担医療制度で、国の制度をもとに都道府県や指定都市が実施しています。この自立支援医療制度による軽減が受けられるのは、あらかじめ指定を受けた「指定自立支援医療機関」のみとなります。

各都道府県等が指定している病院や診療所、薬局や訪問介護などの「指定自立支援医療機関」の中から、自分が通院する医療機関をあらかじめ指定しておく必要があり、指定医療機関以外での受診は適用されません。

※原則として、申請時に指定した医療機関・薬局のみが対象です。変更する場合は再申請が必要になるため注意しましょう。

自立支援医療の自己負担額と所得区分について

※自己負担は原則1割です。ただし世帯所得に応じて1か月あたりの自己負担上限額が定められています。上限額や区分は自治体により若干異なる場合があるため、最新情報は必ずお住まいの市区町村に確認してください。

所得区分(原則世帯単位)精神通院・更生医療育成医療重度かつ継続
住民税23万5000円以上原則対象外(ただし「重度かつ継続」に該当する場合は経過的特例あり)原則対象外(※自治体により取扱いが異なる場合あり)2万円
住民税3万3000円以上
23万5000円未満
原則1割負担(ただし月額自己負担上限額の範囲内)1万円1万円
住民税3万3000円未満原則1割負担(ただし月額自己負担上限額の範囲内)5000円5000円
住民税非課税5000円5000円5000円
住民税非課税世帯(本人収入80万円以下の場合)※12500円2500円2500円
生活保護世帯無料無料無料

※自立支援医療は「高額療養費制度」とは別制度です。併用は可能ですが、制度の仕組みは異なります。
※1.ここでいう80万円は「世帯全体」ではなく、原則として受給者本人の収入基準です。
※「重度かつ継続」に該当する場合は、一定所得以上でも月額上限が設定される経過的特例があります。この特例は令和9年(2027年)3月31日まで延長されていますが今後延長・見直しが行われる可能性があります。

自立支援医療の対象となる疾患・医療区分

自立支援医療制度の対象は大きく分けて3つあります。

※対象となるのは「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第5条に規定する精神障害」に該当し、継続的な通院治療が必要と医師が判断した場合です。

医療別
対象疾患
精神通院医療統合失調症、うつ病、双極性障害、不安障害、てんかん、発達障害、認知症、アルコール・薬物依存症など、継続的な通院治療が必要な精神疾患が対象です。外来診療、投薬、精神科デイケア、訪問看護などが含まれます。※原則として入院医療は対象外です。
更生医療18歳以上で身体障害者手帳をお持ちの方が、障害の軽減や機能回復を目的とした手術や治療(例:人工関節手術、心臓手術、人工透析など)を受ける場合に対象となります。※事前に更生医療の給付決定を受ける必要があります。原則として事後申請は認められません。
育成医療18歳未満の児童で、身体に障害があり、手術などによって将来的な改善が期待できる治療を受ける場合に対象となります。
スポンサーリンク

自立支援医療制度の必要書類と申請方法

まずは主治医に相談し、制度の対象となるか確認します。対象となる場合は、医師に診断書(意見書)を作成してもらいます。

各都道府県や指定都市が指定している「指定自立支援医療機関」から、自身が通院できる医療機関を選び、お住まいの市区町村の窓口で申請書を受け取りましょう。

申請が認定されると「自立支援医療受給者証」と「自己負担上限管理表」が発行され、こちらを提示することにより自立支援医療が適用されます。

※受給者証には有効期限があり、通常は1年ごとに更新が必要です。期限切れに注意しましょう。

自立支援医療制度の申請に必要なものは以下の通りです。

申請に必要なもの

・自立支援医療支給認定申請書
・主治医による診断書
・世帯の所得が分かる書類(課税、非課税証明書、生活保護受給証明書等)
・健康保険証の写し
・マイナンバーまたは通知カード
・印鑑

申請はお住まいの市区町村の窓口で行いますが、必要書類が異なるケースがありますので必ず事前に確認しましょう。

※マイナンバーの提示が求められる場合があります。自治体によって取扱いが異なるため、事前確認が安心です。

心身の障害の治療は長期になることが多く、経済的な不安を感じやすいものです。対象となる方は制度を上手に活用しましょう。

不明点がある場合は、市区町村の障害福祉窓口や医療機関に相談することをおすすめします。

本記事は、自立支援医療制度の公表情報にもとづき作成しています。
出典:
自立支援医療制度の概要
自立支援医療(更生医療)の概要
自立支援医療

最終確認日:2026年3月

掲載情報について

本サイトに掲載している医師や医療機関、医療費助成等の制度情報は、公的情報や公開情報をもとに編集していますが、正確性・最新性・完全性は保証されません。掲載内容は調査時点のもので、現在の診療体制や制度内容等と異なる場合があります。受診や制度の利用は、必ず医療機関や関係機関に直接ご確認のうえ、自己責任で行ってください。医療に関する個別相談や問い合わせ代行、紹介は行っておりません。※ご利用の際は「利用規約」をご確認ください。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

スポンサーリンク
  • URLをコピーしました!