2021年10月医師情報を追加・更新済

高額介護合算療養費制度で医療費と介護費が戻る

1年分の医療費と介護費の自己負担分を合計した額が限度額を超えていれば、超えた分の払い戻しが受けられる制度です。

「高額療養費制度」や「高額介護(予防)サービス費制度」の利用ができない世帯でも使える制度です。

所得区分と自己負担限度額

高額介護合算療養費制度とは、医療保険と介護保険の両方を利用する世帯が、毎年8月を始めとする1年間の医療保険、介護保険の自己負担合算額が著しく高額になる場合に負担を軽減をするための制度です。

注意したいのが、同じ世帯で同じ医療保険(国保・健保・後期高齢者医療保険)に加入されていることが条件になり、500円以上を超えないと支払いはありません。

自己負担限度額は世帯の所得によって定められ、2018年8月以降からは以下のように決められています。

70歳未満を含む世帯の所得区分自己負担限度額
住民税非課税世帯34万円
年収約156万円~約370万円(課税所得145万未満)60万円
年収約370万円~約770万円(課税所得145万以上380万円以下)67万円
年収約770万円~約1160万円(課税所得380万以上690万円以下)141万円
年収約1160万円以上(課税所得690万円以上)212万円

70歳以上の世帯を含む所得区分自己負担限度額
住民税非課税世帯で年金収入80万円以下等19万円
※介護サービス利用者が世帯に複数いる場合は31万円
住民税非課税世帯31万円
年収約156万円~約370万円(課税所得145万未満)56万円
年収約370万円~約770万円(課税所得145万以上380万円以下)67万円
年収約770万円~約1160万円(課税所得380万以上690万円以下)141万円
年収約1160万円以上(課税所得690万円以上)212万円
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高額介護合算療養費制度の具体例

例えば、75歳の標準報酬28万円~50万円(年収約370万円~約770万円)の方のケースを見ていきましょう。

被保険者である方が医療機関にかかり、1年間に48万円の自己負担額が発生したとします。

さらに被扶養者である75歳の母親が介護サービスを利用し、44万円の負担が発生した場合、自己負担額は合わせて92万円になります。

そこで高額介護合算療養費制度を利用すると自己負担限度額が67万円であるため、残りの約25万円が高額介護合算療養費として支給されることになります。

但し、高額療養費制度や高額介護サービス費制度の対象とならない「入院時の食事代や差額ベッド代」、「福祉用具等の購入費、住宅の改修費用」、「利用施設での食事代」等はこちらの制度では対象外になりますので確認しましょう。

高額介護合算療養費制度の申請方法

申請は介護保険の被保険者、医療保険の被保険者の二人の申請と提出物があります。

介護保険の被保険者(※介護保険によるサービスの提供を受けられる人)が、市区町村の介護保険の保険者(※介護保険の保険者とは、介護保険制度の運営を行っている全国の市町村および特別区(東京23区)のことです)に「高額介護合算療養費申請書兼自己負担額証明書交付申請書」を提出します。

上記申請を受けた介護保険の保険者が「自己負担額証明書」を交付します。

介護保険の被保険者が属している医療保険、または健康保険の被保険者が、医療保険者(または健康保険者)に対し「自己負担額証明書」を添付して申請を行います。

申請を受けた医療保険者(健康保険者)は、支給額を計算した上で介護保険者に計算結果(支給額)を報告します。

それを受け、医療保険、介護保険それぞれの自己負担額の比率によって支給額が正式に決まり、医療保険からは「高額介護合算療養費」として、介護保険からは「高額医療合算サービス費」として支給されることになります。

尚、申請時期は毎年7月31日の翌日から2年間と定められています。

このように申請は医療保険被保険者と介護保険被保険者の二人からそれぞれ必要な申請を行う必要はありますが、申請を受理されれば自己負担が軽減されることになります。

受理されると介護サービスの費用を気にして利用を控えていたり、医療機関にかかるのを我慢することなく、必要な時に必要なサービスや医療が受けやすくなります。

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